V溝[糸面]無しのチークフローリングです。V溝無し(糸面無し)タイプは施工後にサンディングをして表面を平らにすると、より滑らかな床に仕上げることができますので、施工後にサンディングをすることをお勧めします。
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【糸面とは】
「糸面」とは建築用語で、柱などのとがった角を糸のように細く削り取った面のことを言います。
無垢フローリングではこちらの部分のことを言います。
V溝[糸面]なしフローリングとはこの部分を斜めにカットせずに直角にしている下の写真のようなフローリングのことを差します。
このように角を糸面を取らずに、直角にすると、施工した後はこちらの写真のように表面はフラットになります。
【海外ではV溝[糸面]なしフローリングは主流】
実は日本国内で販売されている無垢フローリングのほとんどはこの「糸面処理」がされていますが、ヨーロッパやアメリカなどのフローリングは、糸面処理をしていない無垢フローリングがほとんどなのです。
例えば海外のフローリングの施工写真にあったこちらの写真。
この写真はV溝[糸面]なしのフローリングなのですが、仕上がり感は明らかにこちらの方が、日本の糸面のあるタイプより綺麗ですよね。ではなぜ、日本は欧米のようにフラットになる「V溝[糸面]なし」フローリングを使わ
ないのでしょうか?
実は日本と欧米ではフローリングの最終仕上げの方法がだいぶ違うのです。
●海外のフローリングの施工方法と日本の施工方法の違い
欧米で使用される無垢フローリングの表面は施工前は日本ほどきっちりサンディ
ングされておらず、かなりラフな感じです。それを施工終了後、こちらの写真のようなドラムサンダーでサンディングし、小さな段差なども取ってしまいます。

V溝[糸面]なし商品をこのドラムサンダーで仕上げた方が間違いなく、施工写真のように仕上がりは綺麗になります。
【日本でV溝[糸面]なしフローリングが普及しない理由】
ところが、人件費の高い日本で、しかも1部屋の面積が欧米よりも狭い日本では、 このドラムサンダーの作業をするとコスト高になってしまいます。そのため、きれいになることはわかっていても、このV溝[糸面]なしフローリングが、
日本では、なかなか普及しないんですね。
また夏と冬の湿気の変動が大きい日本では、「無垢材の伸縮に対応するために、糸面を作り表面に隙間を空けることで伸縮に対応せざるを得ない。」という理由もあります。
ただ、日本でもダンススタジオや体育館などは床の表面がフラットになることを求められるので、V溝[糸面]なしフローリングが一般的になっています。
日本でV溝[糸面]なしフローリングにできる木材は限られています。伸縮幅が大きい樹種は糸面無 しフローリングにすることはできません。一般的にカバ(カバザクラ)やチークなど、木材の伸縮幅が少ない樹種が使われることになります。
そこで、今回おすすめさせていただくのは、伸縮幅の少ないチークを使用した 「チークユニV溝[糸面]なしフローリング」
下地がきっちりまっすぐであることが条件ですが、下地がフラットであればこのチークであればドラムサンダーなしでもV溝[糸面]なしフローリングを使用することができます。
(万が一、施工後、小さな段差が出たらその部分だけ、サンディングしてあげればフラットにすることができます。)
もちろん、欧米のように一般住宅で施工しても、まったく問題ありません。