マンションのリノベーションに、インドネシアチークのヘリンボーンをご採用いただきました。
『木の王様』・『本チーク』などと呼ばれるミャンマー産チークを、インドネシアで植林したものがこちらのチーク材。チークならではの寸法安定性の高さや耐久性の高さ(水湿に強く、防蟻性が高く、腐りにくい)は同様ですが、生育環境の違いから色味が明るく、また樹齢が若いため木目が緩やかでおとなしい、といった特徴があります。高樹齢のミャンマーチークは木目に迫力があり素材感が強くなる傾向があるため、こちらのインドネシア産チークを好まれる方もおられます。経年で赤みと艶を帯び、味わいと深みを増していく木肌から、「無垢材を使い込んでいく愉しさ」が存分に味わうことができる銘木です。
こちらのお住まいでは、そんなインドネシアチークのヘリンボーンでご使用。中間的な色合いで家具や建具などの色味の濃淡にもよく馴染み、重厚になりすぎない落ち着きぐあいと上品さが、とても「程良い」バランスでお部屋全体をまとめています。
もともと、ヘリンボーンが良いか、それとも通常のストレートな床材が良いか...というご検討でしたが、猫ちゃんが3匹おり、継ぎ目が多く爪の引っかかりやすいヘリンボーンが足には優しいのでは...ということでヘリンボーンをご選定。インドネシア産チークの、「植林材で持続性が高い、環境負荷の少ない材」という点も評価していただいて、こちらの仕様になりました。しっかりとした『軸』をお持ちのご夫妻の審美眼が光る、素敵なお住まいです。
設計:
向坂建築設計事務所