一戸建てのリフォーム案件に、ホワイト着色塗装のオークをご採用いただきました。
「木材」と聞いて思い浮かぶイメージ通りの明瞭な木目と、硬質で耐久性の高い木質、ナチュラルでどんなインテリアにも合わせやすい色合いなどで人気のオーク材は、「着色塗装をしても映える」という長所も持ち合わせています。ウォールナット調のブラウンで武骨な表情を強調したり、グレーで温度感を落としてモダンな雰囲気に仕上げたり、アレンジの仕方は様々。意識してみると「これもオークだったんだ?」ということも多い、たいへん馴染み深い樹種です。
こちらは節ありのワイルドグレードの基材をホワイトのウレタン着色塗装で仕上げた、複合フローリング。素地の色味を活かしてホワイトを乗せているため、のっぺりとした印象にならず、色味の幅による『ゆらぎ」と木目の表情が、独特の空気感とやわらかな雰囲気を醸し出しています。同様の塗装で比較した場合、伸縮の大きな無垢フローリングですとよりシャビーな印象が強調されるのに対し、安定性の高い複合フローリングですとより整って端正な印象になります。
こちらのお部屋では、モノトーンでまとめたモダンなインテリアの中に障子戸や照明、神棚といった『和』の要素を配し、穏やかで静謐な空間にまとめあげています。障子や木のフローリングが反射する光はやわらかく、刻々と移ろう陰翳のゆらめきが美しい、住む人の感性にそっと触れてくる趣のあるお住まいです。
設計:
shinya masuda design