本花梨材の豆知識

もっと知りたい!?本花梨(花梨)材の豆知識

1.本花梨材の豆知識

花梨はマメ科シタン属の広葉樹で、重硬で狂いが少なく、木肌がなめらかで木目が美しいこと、そして独特の深みのある赤褐色から、古来より家具や建具、各種の装飾材、楽器用材などに珍重されてきました。その人気にあやかり、近似種を『○○花梨』という商業名で扱うケースが増えたことにより、国内の木材業界では主にタイ・ラオス・ビルマ・ベトナム産の花梨を『本花梨』として区別しています。近年は乱伐の影響から各国で輸出が規制され、安定的な流通は望めない超稀少材となっています。

黄白色の辺材部分から、明るい赤褐色~黒に近い深い赤褐色の心材部分まで色幅は広く、オイル塗装では素材感のあるつつましやかな木肌の美しさが、調色ウレタン塗装では特有の赤みを活かした華やかな高級感が楽しめます。他に類のない存在感で、見る人の目を魅きつけずにはおかないフローリングです。

なお、バラ科の果樹・花木として知られる庭木の花梨とはまったくの別物になります。

本花梨の詳細情報

樹種名
カリン(花梨)
タイではプラドゥー(Pradoo))、ミャンマーではパドゥーク(Padauk)、パプアニューギニアではニュギニアローズウッド(New Guinea rosewood)などと呼ばれる。
科目
マメ科のソラマメ亜科 シタン属の広葉樹(散孔材)
木材の特徴
バラ科の果樹・花木として知られる庭木のバラ科のカリンとはまったくの別種。日本の八重山諸島に分布するヤエヤマシタン(八重山紫檀)とは近種である。金木犀に似たオレンジ色の小さな花が密集して咲く。芳香があるが、花期は短く1~2日。東南アジアの緑化や街路樹や公園に好んで使用される。シンガポールのメインストリートであるオーチャード通りやバンコク、ホーチミン、クアラルンプールなどでも多く見られる。
フィリピン、マラヤなどでは直径150~200cmにも達する大径木となる場合もあるが、普通は直径70~80cm、樹高はせいぜい25~30m程度の中径木で、樹幹は短く根張りが広く大きく、樹冠は垂れ下がっている。木の果実は小さく乾果で、普通は1種子で花期の3~4ヶ月後に生ずる。
産地
タイ・ラオス・ミャンマー・インド・インドネシアなど東南アジア一帯。
心材はやや紫色を帯びた赤褐色、辺材は淡い黄白色。
硬さ
木材の部類ではかなり硬い部類になる。また重量も重い。耐久性は高い。
気乾比重
0.81~0.90

2.本花梨材の現地記録

カリン(花梨)の原木の写真です!

本花梨の原木写真1

工場内に生えていた花梨の木を撮影しました。それなりの大きさになってますね。 ~タイ提携先工場にて撮影。

本花梨の原木写真2

カリンの木と店長が一緒に写真撮影です。こうやってみると木の大きさがわかりますね。

本花梨の原木写真3

こちらがカリンの葉っばです。青々としていますね。写真に枯れている葉も見られますが、乾季には葉は枯れていくそうです。写真撮影した時は乾季の始まりでした。

本花梨の原木写真4

一本、葉を取ってきて事務所で撮影しました。

カリン(花梨)の原板(フローリング加工する前)の写真です。

本花梨の原板(フローリング加工する前)の写真1

丸太を製材したものです。こちらは結構、厚みがありますね。 ~ベトナム提携工場にて撮影

カリン(花梨)の原板(フローリング加工する前)の検品風景です。

本花梨の検品風景2

フローリング加工する前に板の状態で検品していきます。ここで素材を用途分けしていきます。~タイ提携工場にて撮影

本花梨の検品風景2

店長、自ら、検品して大きな節などをカットするよう指示していきます。右に写っているのが現地の検品人です。

本花梨の検品風景2

乱尺タイプはこのようにカットする位置をチョークで線を書いていきます。

本花梨の検品風景2

こちらは3850mmの長さの一枚ものフローリングの素材を振り分ける作業です。今では一枚ものカリンはほとんど出なくなってしまいました。

無塗装のカリン(花梨)の表面には白い糸が付いている場合があります!

無塗装のカリンフローリングの梱包を開けると写真のように綿あめのような白い糸がたくさん付いていることがよくあります。「かびではないか?」と連絡が入ることがありますが、これはかびではありません。
この正体はサポニンだろうと考えられています。
サポニンは白くなり、空気中の酸素と化合して、白い結晶になっているようです。
白い結晶は、拭けば取れますし、「カリン」を塗装してしまえば、空気に触れていないので、白い糸が出てくることはありません。
ちなみにこのサポニンは花梨だけでなく、ローズや紫檀などにも発生します。
人によると「このサポニンが出る方が良質のカリンだ。」という人もおられるそうです。いわば正真正銘の「本花梨」の証みたいなものですよね。
無塗装品はかなりの高い確率でこのサポニンが付いていることがあるので、白い糸を見つけたら、乾燥したウエスで拭きとってください。
無垢材は湿気を嫌いますので必ず、乾拭きにしてくださいね。
その後、ワックスや自然塗料などを塗ればOKです。
ちなみにカリンの色の濃いところには、『ポリフェノール』も含まれているそうです。
(『ポリフェノール』の色素が木材の色を濃くしているようです。)

本花梨の原板(フローリング加工する前)の写真1

真ん中に白い糸のようなものがありますね。 このように無塗装のカリン材はかなり高い確率で白い糸が表面にあります。 (塗装品は糸はでません。)

本花梨の原板(フローリング加工する前)の写真2

このように手で拭いてあげれば・・・・・・

本花梨の原板(フローリング加工する前)の写真2

みごとにきれいになくなります!あとはワックスや自然塗料などの塗装をしてあげれば、二度と白い糸がでることはありません。

検品風景です!

本花梨の原木写真1

検品するフローリングをリフトで運んできます。写真、左側に見えるのが検品台です。この上にフローリングを置いて検品します。 ~タイ協力工場にて

本花梨の原木写真2

弊社のもう一人の検品人です。こちらからの指示をきっちりメモを取ってくれています。

みんなで記念撮影です!

本花梨の原木写真1

検品人の方と記念撮影です。

本花梨の原木写真2

こちらは工場の幹部の方たちとの記念撮影です。 後ろに木材が積み上げられてます。

番外編~カリンの工場に行った時に撮影したタイ・ラオスの風景

本花梨の原木写真1

カリンの木はラオスに多くあります。この写真はラオスに行く途中のタイ-ラオス間の国境で撮影したものです。

本花梨の原木写真2

タイからラオスへ出国する車の審査待ちの渋滞です。日本は海に囲まれているので陸路での出国というのは珍しかったです。

本花梨の原木写真1

メコン川です。真ん中に写っているのが、ラオスとタイを結んでいる橋です。

本花梨の原木写真2

タイ北部のおみやげもの屋さんです。タイ北部は木材に関係するお店が結構あるんですよ。

本花梨の原木写真2

タイでも日本と同じような鍋があります。暑い国で食べる鍋はヘルシーで店長も大好きです。

本花梨の原木写真2

タイの新空港、スワンナプーム空港で記念撮影しました。とっても大きくって、きれいな空港です。ちなみにスワンナプームとはタイ語で「黄金の土地」という意味だそうです。

3.本花梨材をフローリングにした時の特徴

本花梨は非常に重硬なので重歩行用にも最適なフローリングです。赤系統の色が中心のフローリングですが、黄色系の色もあり、表情が豊かです。無垢フローリングドットコムの花梨ウレタン塗装商品は赤系の調色塗装を施し黄色が目立たない調色塗装を標準としています。

4.本花梨材の経年変化

カリン(本花梨)は日焼けすると黄色味が強くなります。調色ウレタン塗装をすることによって黄色味を目立たせなくすることができます。

本花梨の経年変化前

日焼け前

本花梨の経年変化後

日焼け後

※掲載の写真はおおよそ3年程度の経年変化の写真です。日当たりによっては画像のような変化が見られない場合があります。

5.本花梨フローリングの施工写真

本花梨のイメージ画像

2005年から無垢フローリングのインターネット販売にチャレンジしてきた弊社には5,000枚以上のフローリング施工写真があります。
多くの設計士様、施工業者様、お施主様にご協力をいただき、これだけの物件数の施工写真を掲載することができました。
現在検討中の物件/ご自宅の改装など、無垢フローリングのご使用を検討する際の参考としてご覧ください。

6.本花梨フローリング人気トップ3