チーク材の豆知識
1.チーク材の豆知識
チークは東南アジアを中心に分布するクマツヅラ科の落葉広葉樹で、腐食に強く寸法安定性も良いことから、古来より最高級木材として高級家具や豪華客船の甲板や内装材などに使われてきました。塩水にも非常に強く寸法安定性の非常に良いチークは船の甲板などの過酷な条件に最適であるといわれ、「クイーンエリザベス2世号」など豪華客船に採用されています。また、チーク材はウォールナット、マホガニーと並び『世界三大銘木』のひとつとして有名です。フローリング材としては黄褐色で高級感があり、湿度変化による伸縮が他の樹種より少なく、日焼けすることで、色が深くなり味わいがでてくるのが特徴です。表面の硬さは若干、硬い部類に入ります。
無垢フローリングドットコムではインドネシア産チークとミャンマー産チークを取り扱っていますが、インドネシアチークを「チーク」、ミャンマー産チークを「ミャンマーチーク」と表記しています。
インドネシア産チークは、『本チーク』と俗称されるミャンマー産チークの苗や種をインドネシアで植栽したもので、計画的に植林・伐採される、サステナブルで環境への負荷が少ないチーク材です。
植林材のためミャンマー産に比べて生育が早く、大径木になる前に伐採・製材するため綺麗な一枚板を取ることは困難ですが、インドネシアの高い加工技術もあって様々なタイプの商品を製造しています。生育環境の違いから、ミャンマー産と比較すると色味は明るめで、高い寸法安定性や耐久性、経年で美しく変化する木肌といった、チーク材特有の長所をしっかりと備えています。
ミャンマー産チークは『本チーク』と呼ばれ、古来より珍重されてきました。世界的な人気により乱伐が進み、現在は厳しく輸出量が制限されている貴重な銘木です。
本国の仏教寺院や宮殿、豪華客船、日本の国会議事堂や高級ホテルなど、数多の歴史と格式のある建造物に使用されています。木肌の美しさ、寸法安定性の高さに加えて、菌害・虫害にも極めて強く、油分が豊富で耐水性に優れているといった数々の美点から、『木の王様』とも称されています。経年で灰褐色~茶褐色の素地が赤みを増し、特徴的な黒い筋(ドレイン)が薄れて、高樹齢木ならではのワイルドな表情が少しずつ落ち着き、高級感を増していきます。
チークの詳細情報
タイではサック(Sak)、ミャンマーではチューン(Kyun)、インドネシアではジャティ(Djati)、 フランス語でテック(Teck)などと呼ばれる
葉は短い柄があって、倒卵形、全縁、長さ30~60センチメートル。花は白色管状の小花で径8ミリメートル、先端は5つに分かれている。果実はやや球形の核果で径2~2.5センチメートル。
開花開始時期は、5~7年生。結実は20年以内に始まる。インドからマレー半島にかけての地域原産である。材は切り出した直後は黄色であるが、年月の経過とともに暗褐色となる。材質は非常に堅強で、一度乾燥した材は伸縮したり、反ったり、割れたりすることが非常に少ない。チークに含まれる油性の成分や「tectoguinone」などの作用により、耐久力に富むうえに加工しやすく、フナクイムシやシロアリの害を受けにくい。
また木そのものも腐りにくいほか、寸法安定性(いわゆる木の狂い)が少ないなどの特性から、船舶用材として最良のものとされる。
ほかに、家具、建築、土木、彫刻用材とされる。主産国は、インド、ミャンマー、タイ、インドネシアで、ミャンマーやタイは天然材の利用が多いが、インドネシアでは人工造林が行われている。成長は遅く、100年くらいで成樹となるが、5~7年ごとに間伐をし、80~100年で伐採する。
山地からの搬出はゾウを使って行い、川岸に集め、雨季に筏(いかだ)を組んで集積地に集められ輸出される。木理は通直で、重硬。
加工は容易で仕上がりも良好。乾燥は遅いが、乾燥過程において割れや反りが出にくい。板に製材した直後の色は黄褐色でないが、年月を経るにつれてゴールデンチークカラーと言われる黄褐色に変化する。
(Yahoo!百科事典より引用)
2.チーク材の現地記録
チークの原木の写真です!
チークの幼木です。このような幼木が将来、大木になっていきます。
こちらはチークの花です。材木を長年輸入している弊社の創業者も「初めて見た!」ということで撮影しました。撮影場所は、提携工場の敷地内です。結構、貴重な写真です。
ミャンマーチークの丸太です。一緒に写っているのは弊社の創業者です。ミャンマーのチークは口径が大きいですね。
ここはミャンマーチークの集積場です。一面にミャンマーチークが積み上げられています。すごい量ですね。
チークの丸太のアップ写真です。丸太を切ってから時間が経っていないので、中が黄色くてチークであることがよくわかります。
弊社社長とチークの丸太の写真です。一緒に撮影すると丸太の大きさが分かります。
こちらはインドネシアのチークの丸太です。ミャンマーに比べれば口径が小さいですね。
これは丸太を切断する機械で、日本では「帯ノコ」と呼ばれています。この機械で大まかな大きさの板に切っていきます。
チークの原板(フローリング加工する前)の写真です。
チークの板材をチェックしています。右でチェックしているのが弊社の創業者です。この段階で一枚ものに使えないものは乱尺サイズなどにされます。
こちらもチークの板材をチェックしています。この写真のようにチョークなどで使えない場所に印をつけていきます。一枚ものなどはどちらの面を表面にするか決めます。
チークは日干しをして色を出します。
チークはこのように日干しをするとゴールデンチークカラーに変化します。以前は日干しをしていない業者もいましたが、最近はほとんどの工場が日干しをするようになりました。こうすると、お届け時にすでにいい色に変化したものがお届けできます。この写真はユニタイプを日干ししている写真です。
とても日差しが強い時は、このように水をかけた方が早く日干しできます。すべての工場がこのようにしているわけではありませんが、天候次第によってはこのように水をかけて日干しをします。チークの場合、このように水をかけても製品になってから含水率が極端に上がることはありません。
工場にスペースがある場合はこのように敷地の中に、ずらーっとチークフローリングを並べます。すべて人の作業ですので、大変な労力ですね。
これだけ並ぶと圧巻ですね。これもユニタイプのチークフローリングです。
日干しをされてないチークはどんな色?
チーク材は日に焼けていない時は、オレンジがかった、まだら模様になっています。これを亜熱帯の強い日差しでやくと1~3日でかなり色が変わってきます。
写真の左のフローリングが2日程、日干ししたもの。右のものがまだ日干しをしていないものです。右のフローリングの方がオレンジ色のまだら模様になっていますね。
実は、本当のゴールデンチークカラーに変化していくのは、みなさまのお手元に届いて施工が終わってから、1~3年後です。これが「チークは時間が経ったほどいい色が出てくる。」と言われる理由なのです。色の変化を楽しみながらお過ごしいただければと思います。
左のチークフローリングが2日ほど、日干ししたもの。右のものがまだ日干しをしていないものです。
アップで撮影してみました。
検品風景です!
こちらはチークヘリンボーンの検品風景です。みなさん真剣に検品されています。
こちらはチークユニの検品の際の写真です。このような台の上にフローリングを並べて検品します。
みんなで記念撮影です!
検品後の商品(ヘリンボーン)です。
弊社社長と工場の幹部のかたと記念撮影しました。
ベトナム提携工場にて。真ん中に写っているのが弊社、創業者です。大きな工場ですね。
ミャンマー提携工場にて。右が弊社社長です。左のお二人が着用しているスカートが「ロンジー」とよばれるものです。ロンジーはとても涼しく、ミャンマーでは男性、女性関係なくこのスカートを着用するそうです。
番外編~チークの工場に行った時に撮影した東南アジアの風景
ミャンマーの一番、大きなパゴダ(寺院)です。ミャンマーのお寺はパゴダと言うのですが、金色で装飾されていてとても華やかです。ミャンマーは信心深い仏教徒の方が多く、このようなパゴダが数多くあります。
実はパゴダの中にはこんなエスカレーターがあります。実は建物の中はかなり整備されているんですね。(ちなみに日本のエスカレータよりかなりスピードが早いので注意が必要です。)
ミャンマーの露店です。このような露店があちらこちらで、出ています。インドネシアもタイもこのような光景はよく見られます。
ミャンマーでの食事の写真です。
こちらはインドネシアの海沿いの風景。インドネシアはたくさんの島が集まった国なのでこのようにきれいな海岸が数多くあります。
3.チーク材をフローリングにした時の特徴
防蟻性や耐水性といった耐久性、寸法安定性の良さなど『木材としての性能・優等生ぶり』が特筆されることの多いチーク材ですが、忘れてはならない大きな魅力は、何と言ってもその木肌と経年変化の美しさです。日々の暮らしの中で艶を増し、色合いを深めていく、「ともに年月を重ねていく」のに相応しいフローリングです。
4.チーク材の経年変化
チークはこちらのように日焼けで深い色に変化していきます。
日焼け前
日焼け後
※掲載の写真はおおよそ3年程度の経年変化の写真です。日当たりによっては画像のような変化が見られない場合があります。
5.チークフローリングの施工写真
2005年から無垢フローリングのインターネット販売にチャレンジしてきた弊社には5,000枚以上のフローリング施工写真があります。
多くの設計士様、施工業者様、お施主様にご協力をいただき、これだけの物件数の施工写真を掲載することができました。
現在検討中の物件/ご自宅の改装など、無垢フローリングのご使用を検討する際の参考としてご覧ください。