パイン材の豆知識

もっと知りたい!?パインの豆知識

1.パイン材の豆知識と現地記録

パインはマツ科の針葉樹です。パイン材は節が必ず入るのが特徴で、納品時は明るめの色ですが、経年変化とともに飴色に変化していきます。
パインの名前の由来は、ラテン語のピヌス("pinus")に由来するフランス語のパン("pin")が語源です。
18世紀以前は、この木はデンマーク語の"fyr"に由来する"Scots Fir" や"Scotch Fir"として知られていました。しかし"Fir" という言葉は現代英語ではモミ属の木に限定して用いられているそうです。

無垢フローリングドットコムでは、主に北欧から輸入している「レッドパイン」とフランスから輸入している「ボルドーパイン」、インドネシアから輸入している「メルクシパイン」の3種類のパイン材を販売しています。木材の硬さは、他の木材に比べやわらかいですが、ボルドーパインは、パインの中では硬い部類の木材になります。

それぞれのパインの説明はこちらをご覧ください。

北欧産レッドパインの特徴

レッドパインの正式名はヨーロッパアカマツで、ヨーロッパからアジアに分布するマツの一種です。
北方では標高0mから1000m程度に、南方では1200mから2600m程度の高地に分布しており、針葉樹で通常、高さ25m、幹の直径は1m程度にまで育ちます。
樹皮は、幹の近くでは濃い灰色から茶色で厚いのに対して、梢の近くや枝ではオレンジに近い色で薄いです。
成木が密集する地域では、まっすぐで長い幹の上に丸い、または平らな形の大きな樹冠が乗っている特徴的な形をしています。
平均寿命は150-300年ですが、スウェーデンにある最古の木の樹齢700年を超えているそうです。
ヨーロッパアカマツはパルプや用材に用いられます。
商業的な植林は50-120年の周期で行われます。建築用材にも使われ、密度は約470kg/m3、開放気孔率は60%、繊維飽和点は0.25kg/kg、飽和含水量は1.60kg/kgです。

無垢フローリングドットコムのレッドパインはドイツの工場で製材した北欧産のものを扱っており、規則的に入る節、繊細な木目と艶のあるなめらかな木肌、白身と赤身のコントラストが特徴です。パイン材の中でも軟らかい部類で傷がつきやすく、欧州市場向けに製造した材を輸入しているため小さな割れや節の欠けなども含まれますが、ナチュラルな風合いと居心地の良さ、暖かさ、経年で飴色に変化する様子など、パイン材ならではの魅力があり、非常にファンの多いフローリングです。

北欧産レッドパインの特徴

レッドパインの原板(フローリング加工する前)の写真1

レッドパインは丸太からこのような板を作った後、フローリングに製造されます。

レッドパインの原板(フローリング加工する前)の写真2

ヨーロッパは男性も女性も同じように工場で働くことが多いです。

レッドパインの原板(フローリング加工する前)の写真3

機械で送られてくるパインフローリングを女性が検品してくれています。

レッドパインの原板(フローリング加工する前)の写真4

社長検品です。ヨーロッパ材はたまの節割れ、欠けは基準内になっています。

レッドパインの原板(フローリング加工する前)の写真5

含水率は必ず、検査します。

ヨーロッパアカマツのアロマオイル

ヨーロッパアカマツはアロマオイルなどにも使用され、ステロイドのような働きを持つ成分を含んでおり抗炎症作業が期待できるそうです。
またパインのエッセンシャルオイルは心地よい香りをもつほか、デオドラント効果、抗抗菌特性があることから、石鹸や入浴剤の原料として幅広く使われています。
最近では、パイン系のアロマにはシックハウスの原因であるホルムアルデヒドを分解する成分が含まれているということが研究で明らかになっているそうです。
なお、ヨーロッパアカマツのアロマオイルを使用する場合は「Pinus sylvestris」と表記のあるものを確かめる必要があるそうです。
他の学名のパインの中にはアロマオイルとして安全に使用できないものがあるそうです。

ボルドーパインの特徴

ボルドーパインは正式には「マリティムパイン」という名称で、ワインで有名なフランスのボルドー地方に植林されている木ですが、ワインはボルドー地区の北部で作られ、パインは南部のアキテーヌ地方で産出されます。ボルドーパインは、樹齢50年くらいで直径60cm前後に育つので幅広材を取ることが可能です。
紫外線と海からの強風にさらされた砂地の厳しい環境で生育するため、油脂分を多く含んで粘りと強度があり、乾燥や紫外線に強い木材と言われています。針葉樹としては硬質な部類で、赤みを帯びた力強い杢目と不規則に入る大ぶりの節が、北欧産のレッドパインに比べて精悍な印象を与えます。

ボルドーパインの原板(フローリング加工する前)の写真です。

ボルドーパインの原板((フローリング加工する前)の写真1

ボルドーの森です。必ず等間隔に植林されています。

ボルドーパインの原板((フローリング加工する前)の写真2

森の中にはこのような道があって車で移動することができます。

ボルドーパインの原板((フローリング加工する前)の写真3

ボルドーパインは専用車輛を使って伐採します。この車は木を伐採するだけでなく定尺にカットすることができます。

ボルドーパインの原板((フローリング加工する前)の写真4

車輛には特殊な手が付いています。

ボルドーパインの原板((フローリング加工する前)の写真5

特殊車輛と記念撮影(?)です。車の大きさがわかりますね。

ボルドーパインフローリングができるまで

フランスでは日本と同じように人件費が高いため、フローリングの製造工程のほとんどは機械化されています。 丸太をカットするのもレーザーで印をつけたあと、コンピューターが自動でカットしていきます。機械が作業する部分を多くすることによって労働災害を防ぎ、かつ加工賃を下げることができるのです。

ボルドーパインフローリングができるまで1

伐採されたボルドーパインは工場近くのこのような集積場に集められます。

ボルドーパインフローリングができるまで2

木を掴むことができる大きなクレーンで丸太を動かしていきます。

ボルドーパインフローリングができるまで3

丸太はまず樹皮を剥がします。これを「皮むき」と言います。

ボルドーパインフローリングができるまで4

樹皮を剥がすとこのようになります。

ボルドーパインフローリングができるまで5

コンピューターによる自動切断のためレーザーで切る場所を決めます。

ボルドーパインフローリングができるまで6

人はモニタールームで機械に指示を出していきます。

ボルドーパインフローリングができるまで7

木の板も完全自動化で運ばれていきます。

ボルドーパインフローリングができるまで8

最後の検品だけは人の目で行います。

ボルドーパインフローリングができるまで9

最後の検品だけは人の目で行います。

ボルドーパインフローリングができるまで10

私もちゃんと検品してきました!

メルクシパインの特徴

メルクシパインはインドネシアを中心とした東南アジア産の木材で、マツ属の中では、最も暖地に生育します。寒暖差の少ない土地で生育するため、パインらしからぬ広葉樹のような木目が特徴です。
その生長の早さを活かした造林樹種として、またヤニを多く含むため松脂やテレピン油の採取用樹木として親しまれています。ヤニが多い木質から耐水性に優れると言われ、杭用材・造作材・内装用材など建築用に好んで使用されています。
メルクシパインは辺材・心材とも黄褐色から赤褐色を帯びています。弊社が取り扱っているパイン材の中でも、適度な硬さを持っており、硬すぎず柔らかすぎず程よい感触を味わえるフローリングです。

メルクシパインの原木の写真です。

メルクシパインの原木の写真1

メルクシパインの丸太です。

メルクシパインの原木の写真2

社長の3倍くらいの高さまで積み上げられています。

メルクシパインの原木の写真3

メルクシパインの丸太の直径はさほど大きくありません

2.パイン材をフローリングにした時の特徴

レッドパイン:比重が軽く、空気の層を多く含んでいるため素足で感じる暖かさが魅力です。
ボルドーパイン:レッドパインと比較して重厚で、大振りの節が混在し、赤みを帯びた美しい杢目が特徴です。
メルクシパイン:適度な硬さを持ち、パイン材らしからぬ穏やかな木目が特徴で素材感も控えめです。

3.パイン材の経年変化

パインは経年変化とともに、だんだん色が濃くなりシックな飴色になってきます。 経年変化が楽しめるのも無垢材であるパインの良いところですね。

パインの経年変化

飴色に変化させたくない方は「WATCO」オイルのホワイト色を塗っていただくと白っぽい状態にすることができます。
※塗るときは目立たないところで試し塗りをした後に、色を確かめてから塗装してください。

パインを飴色に変化させたくない方へ

4.パインフローリングの施工写真

パインのイメージ画像

2005年から無垢フローリングのインターネット販売にチャレンジしてきた弊社には5,000枚以上のフローリング施工写真があります。
多くの設計士様、施工業者様、お施主様にご協力をいただき、これだけの物件数の施工写真を掲載することができました。
現在検討中の物件/ご自宅の改装など、無垢フローリングのご使用を検討する際の参考としてご覧ください。